「第18回日台文化交流 青少年スカラシップ2021」の審査委員長を務めました

日本と台湾の若者による文化交流の促進を目的とした「日台文化交流 青少年スカラシップ」(主催・産経新聞社、共催・台北駐日経済文化代表処、協賛・JR東海、三井物産、台湾新聞社)が今年も開催されました。
作文とスピーチ(中国語・台湾語)の2部門で388点の応募があり、作文部門の大賞には、葉山瑶さん(早稲田大学4年)の「青緑の双眸の向こうに」が、スピーチ部門の大賞には山内佳祐さん(佐賀大学3年)の「日本と台湾の架け橋として」が選ばれました。
私は数年前から同スカラシップの審査委員長を務めており、今回も講評を寄せております。関心のある方は下記よりごらんください。

審査委員長講評

コロナ禍関連の拙稿を編んだ
月刊「世界と日本」1324号が刊行に

コロナ禍について、振り返れば、10本近くの原稿を書いてきました。
少しまとまった形で読者の目に触れればと考えていたところ、内外ニュース社から、ムック形式で出さないかというオファーがあり、全体を再編纂して月刊『世界と日本』1324号として上梓しました。
全体は次の8編から成っています。

・生命至上主義の怪しさと危うさ
・コロナ・ストレスにどう備える
・コロナはなぜ人を自殺に追い込むのか
・コロナ禍と社会的格差
 「ホームは格差の温床である」
・マスコミの中のコロナ
・なぜ不安、恐怖に貶められるのか
 -「防衛単純化の機制」
・私の死生観
 -「人間存在の背理」をみつめる
・死者の民主主義、個人主義、血脈と天皇

〈記事閲覧〉
同号はこちらからご覧いただけます。内外ニュース社のご好意によりご提供いただき、当サイトの「VOICES OF TOSHIO WATANABE」の「最新の論説」に掲載しているPDFファイルです。

〈e-Book〉
また、内外ニュース社の重ねてのご好意により、同社Webサイトからe-Bookとしてもごらんいただけます。スマートフォンやタブレットでも読みやすい仕様です。
ご関心がある方は、こちらにアクセスし、当該の表紙をクリックすればe-Bookの認証画面が開きますので、下記のパスワードで閲覧ください。

閲覧用パスワード
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近況について

2020年の4月に『台湾を築いた明治の日本人』(産経新聞出版)を上梓しました。蓬莱米の開発者・磯永吉、烏山頭ダムの建設者・八田與一、それにインド・パンジャーブ州を飢餓から救出した「忘れられた日本人」杉山龍丸の三人を主人公とした、オムニバス形式のノンフィクション・ノベルです。台湾の開発に賭けた日本人の精神史でもあります。

『後藤新平の台湾』が中央公論新社の選書として、1月10日に発売されました。後藤新平は、初代満鉄総裁、内務大臣、外務大臣、東京市長等々と実にきらびやかな政治的人生を送った人物だとお感じの方が多いのではないでしょうか。

しかし、後藤が最も輝いていた時代は、明治31年に始まる台湾総督府民政長官として勤務した8年半余でした。台湾時代が後藤の政治的人生の「青春」です。フロンティア台湾の白いキャンバスのうえに、後藤年来の思想「生物学の原理」にもとづく、アヘン漸禁策、土匪招降策、土地制度改革、衛生事業、インフラ建設などを次々と展開していったのです。これら諸事業のための人材抜擢、抜擢された人間への後藤の信頼、信頼に応える技術者や官僚の後藤への献身、そのことをこれもノンフィクション・ノベルの形式によって描き出したものが『後藤新平の台湾』です。

二つの仕事を終えて、多少のゆとりが生まれています。私はこの60年近く、いろんな大学で、開発経済学やアジア経済論などを講じる教員・研究者としての生活を送ってまいりました。今後は公益財団法人オイスカ会長ならびに拓殖大学顧問を務めます。さまざまな形でご協力いただいた皆様方には、心から深く感謝申しあげます。本当にありがとうございました。

しかし、執筆活動はなお続けます。というより「定職」がなくなった分、一層、繁く執筆の方には力を入れたいと考えています。書き手と読み手の間に響き合う共感のさざ波(たとえそれがどんなに小さくとも)、これこそが私の求めてきたものです。

私の執筆活動状況をお伝えできればと考え、プライベートなホームページをここに開くことにしました。せっかくのホームページですので、私の略歴や著作などについても、多少、恥ずかしいのですがわずかな写真とともに掲載しておきますので、ちょっとみてやってくださればと存じます。

また、ここ1、2年の間に書いたものを本ホームページの「Voices of TOSHIO WATANABE」コーナーにていくつかのジャンル別に公開しています。

毎月、定期的に書いているコラムとしては、産経新聞の「正論」とPHPの総合誌「Voice」の巻末エッセイ「文明之虚説」の二つです。その他、ご依頼に応じて、自分でいうのもなんですが、結構な数のエッセイを書いております。今後に書くものは、随時、新しく掲載していきます。どうかこれからもお読みいただければありがたく思います。

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