著書紹介『社会主義市場経済の中国』

『社会主義市場経済の中国』

「証券・株式も断固試してみよ」── 変幻自在の鄧小平思想によりプラグマティズムに目覚めた巨大国家中国。改革・開放の道をひた走るエネルギッシュな姿を分析し、その21世紀を展望する。

まちがったらなおせばいい ── 鄧小平の実験主義的プラグマティズムは、「南巡講話」において頂点に達している。……「証券、株式市場、こういうものが、いったい、いいのか悪いのか、危険があるのかどうか、資本主義特有のものなのかどうか、社会主義でも使えるのかどうか、断固、試してみるべきだ。いいと思ったら、1、2年やってみて、それで大丈夫なら自由にやらせる。まちがったと思えば、なおせばいい。やめればいいんだ。やめるんだって、すぐにやめてもいいし、ゆっくりやめてもいい。少し残しておいたっていい。なにを恐れているんだ。社会主義が資本主義より優勢になるには、人類社会が創造したすべての文明的な成果を大胆に吸収し、参考にし、資本主義の先進国を含め、現代社会の先進的な生産の経営方式を吸収し、参考にしなくてはならん。」-本書より

目次
・プラグマティズムに覚醒する中国
・市場経済をやりなおそう
・鄧小平思想の核心
・貧困は社会主義ではない
・共産党一党支配体制の堅持
・手さぐりの実験
・グレーター・ホンコン ── 華南経済の中核
・難渋する国有企業改革
・中国は経済は大国か
・中国経済の将来

発行元:講談社現代新書
発行日:1994年11月16日
価 格:本体631円+税

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